思い立ったが吉日!

~40歳過ぎから始める新規就農~

新規就農を目指している皆さまへ(新規就農15ヶ月目の私が思うこと)

 

Iターンで新規就農を目指すことは、本当に大変です。
技術習得」はもちろんむ場所の確保」資金の確保」農地の確保」「農機具の確保」「作業小屋の確保」そして販売先の確保」・・・。

どれも新規就農者が共通して悩み、困ることと思います。


★JAという組織・・新規就農者はうまく活用するべき&らざるを得ない現実

就農する前、研修している時にJAの選果場に出荷すると、手数料がとてもかかる」ということをよく耳にしていました。

多くの手数料がかかるJA出荷するより、自分で直接お客様へ販売できれば手数料はかかりません。

でもこれは、何年も農業を経営している人の意見・考えで、新規就農者にとってはこの限りではないことは、就農するまではわかりませんでした。

 

確かに!!
JAの選果場へ出荷すると、売上約40%手数料で引かれてしまいます。
 ※“JAみなみ信州”“りんご”出荷の場合

でも、すべてがゼロから始める新規就農者は、お客様もゼロ
心を込めて育てた、たくさんのりんごをどこへ販売すれば・・・。

まず新規就農者が頼るべきは、やはりJAなのかと思います。
いいものを作り、早く出荷すれば手数料がかかっても確実にお金になります(JA以外の売り先確保は、必須ですが・・・)。

売り先がなくて、販売のタイミングを逃したり、腐らせてしまえば収入はゼロ

それでも「JA出荷するより、自分で販売できれば(手数料がかからず)儲かる」と言い張るのならば、新規就農者が作ったりんごをすべて効率よく高値で完売するための方法と、お客様をぜひ紹介してください。


スムーズに新規就農するための近道は「JAの研修制度」なのでは??
(※個人的な見解です)

農業の技術を習得して、新規就農する手段はいくつかあります。
里親制度や、今は地域おこし協力隊として就任してから技術を学ぶ方法もあります。

そしてJAでも、新規就農者の受け入れや研修制度も実施しています。
実際に、私の友人もJAの研修制度を活用して新規就農をしました。

 

【里親制度】は、研修を受けるために里親へお金の支払いが生じます。
そして収入源は・・・手持ちの資金が肝になるかと。

【地域おこし協力隊】は、各市町村の役場が主体となっています。
任期はおよそ2~3年で、収入源は市町村の役場から月々支払われます。

役場と協力隊員の温度差もあり、全国的にトラブルもあり、そして【役場】が主体・・・ということが、大きな引っかかりだと私は感じます。

■JAみなみ信州が実施している【南信州担い手就農研修制度】では、技術指導と推奨する複合経営モデルがあります。
 ≪南信州担い手就農ナビ≫ 南信州担い手就農ナビ - 長野県南信州での就農をプロデュース

 実際に私の友人はこの研修制度を利用して「キュウリ+市田柿」び、
「ブドウ+市田柿」就農しました。

JA職員の方との面談の中で「キュウリは儲かる」ということと、この研修制度では「キュウリ」の栽培技術が学べるので、万一、経営が厳しい場合は「キュウリ」へ方向転換が可能ということまで、JA側が考えていることに感銘を受けました(役場主体では、ここまで考えてはくれないから)。

JAが持っているデータ成功事例をもとに作成された複合経営モデルがいくつかあるので、説得力もあります。

技術を身に付けた後の就農地も、南信州内ならどこでも選べることも魅力。

そして役場とJAが連携しているので、就農後にトラブルが生じた時も問題解決のために相談に乗っていただける感じがしました(役場だけでは問題解決にはつながらないことを私は知っています)。

私の経験ですが、役場(松川町役場:営農センターみらい)の対応に今まで何度となくガッカリさせられたことを思い踏まえれば、JAも連携している方が新規就農者の成功率が高いと考えます。

決して!! JAをひいきしているわけではありません。
でも、なぜJA推しかと言うと・・・
 確実に就農できるための計画が、しっかりできているから
 就農後に、生活できるための技術をしっかり習得できるから

別の言い方をすれば、【里親制度】や【役場が主体の地域おこし協力隊】は、上記のことまで考えて新規就農者を受け入れているのだろうか・・・と、疑問に思うから。

もちろん、キチンと実施しているところもあります。

その一方で、研修という名の「タダの労働力」として扱われたり、計画ナシとりあえず募集して、あとは行き当たりバッタリ「手探り状態」というところもあります(そういう自治体を、私はいくつか知っています)。

新規就農者は【空き農地を管理してくれる都合のいい人】と考えているも居るし、自治体もたくさんあります。

時間は平等ですが、永遠ではありません。
誰もが1秒前ですら戻れないし、過ぎた時間はお金を払っても買えません。
就農するための研修期間は、自分の未来を大きく左右する重要な時期です。

安易に飛びつかず、たくさんたくさん情報を集めて、慎重に決めるべきです。

ちなみに!!
私たちは、技術習得の研修を受けたい農業法人直接お問い合わせして、私も夫も
正社員として雇っていただき、技術習得しました(1年8ヶ月)。

役場もJAも頼らず、直接交渉です。

正社員なので月々の給料をいただけたため、研修中に多少の貯金もできました。
新規就農をした今「この農業法人で研修を受けることができてよかった!!」と心底思っています!



リスクを負っても「畑の引っ越し」をして心底よかったと思える
「畑の引っ越し」は、畑のことだけではなく【JA】【農業次世代人材投資資金】のことなども関係してきます。
 ≪関連ブログ≫ 新規就農者の「畑の引っ越し」 カテゴリーの記事一覧 - 思い立ったが吉日!


【JAの管轄変更】について
就農1年目は松川町だったので、JAの管轄は「JAみなみ信州」
就農2年目は中川村なので、JAの管轄は「JA上伊那」

の所在地でJAの管轄が変わるので、JAの組合員も再度加入し、JAの通帳も再度口座開設したりと、手続きがひと手間ふた手間かかりました。

 

【農業次世代人材投資資金(経営開始型)】について
んでいるところは松川町ですが、「畑の引っ越し」をしたことでの所在地の市町村中川村の役場にて【農業次世代人材投資資金】の手続きを行うことになります。

新規就農2年目で私のような「畑の引っ越し」はほぼ皆無な話で、役場や県でもわからないことがあり、農林水産省へ直接お問い合わせをしました。

【農業次世代人材投資資金】の交付金制度ですが、いろいろな決定権受け入れ先の役場にあるそうです。

つまり、(受け入れ先の)中川村役場が【OK】か【NG】かという判断ができます。
(※国の制度ですが市町村が決定したことに、国は口出しをしない・・・ということ)

当初は、最悪の事態(⇒交付されないこと)も覚悟していましたが、中川村役場ではいろいろなコトを踏まえた上で、受け入れていただけることになりました。

中川村の畑の話をいただいた後から、中川村役場の方と【農業次世代人材投資資金】のことで、かなりの時間を費やして話を重ねてきました。

現在は【農業次世代人材投資資金】の交付に向けて手続きを進めているところです。

 

新規就農者の「畑の引っ越し」はいろいろな意味でリスク大きいです。

はじめに就農した松川町を離れることは、農業経営に関わる【農業次世代人材投資資金】が交付されないリスクを伴う・・・ということは覚悟していました。

でもあのまま松川町で就農を継続することこそ農業経営危機を招くことになり兼ねなかった・・・と、今は強く思います。

≪【りんご農家】就農1年生(松川町)≫ 
  【りんご農家】就農1年生 カテゴリーの記事一覧 - 思い立ったが吉日!

 

新規就農15ヶ月目、「畑の引っ越し」をして3ヶ月目ですが、この決断は間違っていなかったと言えるよう、しっかり農作業に励み必ず成功させます!!

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   2020/12/28★新規就農を目指している皆さまへ(新規就農12ヶ月目の私が思うこと) - 思い立ったが吉日!

≪新規就農者が直面する悩み≫
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≪農業次世代人材投資資金(経営開始型)≫
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