りんご栽培において”下垂誘引(かすいゆういん)”は「高密植栽培」ならではの作業。
枝を下向きに誘引して樹勢を落ち着かせ、花芽を付き易くし、早期に収穫ができるための大切な作業です。
≪関連ブログ≫ りんごの「高密植栽培」とは・・・??
2020/03/28★りんごの「高密植(こうみっしょく)栽培」に挑戦します!! - 思い立ったが吉日!
今までのりんご栽培では、誘引する時には「誘引ロープ」や「マイカー線」を使っていました。
「誘引ロープ」 「マイカー線」
今回は「誘引ロープ」や「マイカー線」ではなく「藁(ワラ)」を使います。
“なぜ、藁を使うのか?”というと「藁で誘引すると枝に食い込むことがないから」。
藁が切れて畑に落ちても、自然にかえるのでほったらかしでもいいわけです。
藁は、近所の農家さんから分けていただきました。
そのままではブチブチ切れて誘引できないので、叩いて柔らかく・強くします。
まずは、藁の根元に付いている「ハカマ」を取る作業。
※「ハカマ」とは、藁の根元を覆っている下葉のこと。
藁をひとつかみして、手で櫛(クシ)をすくように「ハカマ」を取り除きます。
※この作業を【選る:すぐる】といいます。
「2020 / 04 / 11:ポロポロと結構な量の “ハカマ” が取れます」
「2020 / 04 / 11:ある程度 “ハカマ” を取り除いたら、2ヶ所で束ねます」
束ねた藁を水にくぐらせ、この木槌で叩きます。
たたくことで柔らかくなり強さが増し、誘引しても切れづらくなります。
この木槌が意外と重いので、“重さで叩く”感じ。
「2020 / 04 / 11:だいたい一束で50~100回ぐらい、叩きます」
“下垂誘引”のお手本です。
「2020 / 04 / 11:幼木をいただいてきた時、そのまま藁で下垂誘引してあったもの」
やり方を聞いていたし、見ていたし、見本もここになるので、自分たちなりに“下垂誘引”をしたのがコチラ。
「2020 / 04 / 11:自分たちはこれで OK と思っていましたが・・・」
翌日、となり町の大先輩の農家さんが、私たちの“下垂誘引”の様子を見に畑へ来てくださいました。
一応・・・“下垂誘引”はしてあるものの、枝の元からグイッと下向きに下垂誘引しなければ意味がないとのこと。
「枝の先端が下を向いていればOK」だと思っていたので、それは間違いでした。
「お手本の “下垂誘引” 」 「NGの “下垂誘引 ”」
正しい“下垂誘引”を教えていただけなかったら、時間をかけてやっているこの作業が悲しい結果に終わってしまうところでした・・・。
枝の角度や太さなどで、枝の元からの下垂誘引が厳しい場合もありますが ”お手本” に近づけるよう、やってみようと思います。
すべては「おいしいりんご」を作るため!!
そして、りんごの「高密植栽培」初心者である私たちにアドバイスをしていただける環境であることに、とても感謝しています。