剪定作業の途中ですが、暖かい陽気で腐らん病が例年より動き出しが早いとの事で、 “腐らん病”と“赤衣病(あかころもびょう)”の病患部を削り取る
作業が始まりました。
剪定をしていた時に見つけたことがありましたが、樹齢が経っている樹の病斑を
見つけることがとても難しいです。
≪関連ブログ≫
2019/02/18★りんごの剪定作業が始まりました!③:ふじの成木(15年生) - 思い立ったが吉日!
ここでは、“腐らん病” のお話。
≪“腐らん病”とは≫
■腐らん病の菌は、胞子を噴出して樹の傷口から侵入する。
■腐らん病になった樹から、胞子を噴出して他の樹へ感染する。
■樹皮を褐変・軟化腐敗させ、病患部が枝や幹を一周すると、その先へ養分が
行き渡らなくなり枯死する。
■腐らん病は、黒い病斑が特徴。
初期は黒い病斑が見られず、樹皮の色に変化(赤っぽい色)が現れる。
■腐らん病は、アルコールのようなフルーティーのような独特の香りがする
(昨年に進行した部分は乾燥していて、香りはしない)。
■病気の進行が早く、早期発見・早期治療が最善策だが、治療しても転移して
再発する可能性がある。
≪治療法≫
⇒病患部を 全て削り取り、薬を塗布 する。
⇒腐らん病が広範囲に進行している場合は 切り落とす。
(病患部が枝や幹を一周すると、その先へ養分が行き渡らなくなり
治療しても枯死するため)
≪かかりやすい品種≫
紅玉、ジョナゴールド、王林、つがる、陽光
「この樹のどこかに 初期の“腐らん病”があります(ジョナゴールド)」
ココです!!
「早期発見(微妙な色の変化で気づくこと)ができれば、被害は最小限で済みます」
亜主枝・側枝に発症した 腐らん病(ふじ)。
病気が枝を一周しているので、治療できず切りました。


「明らかに枝の様子が違います」 「少し削ってみました」
発見・治療が遅れてしまい、樹の姿が大きく変わってしまうこともあります。


「Before①」 「After①」


「Before②」 「After②」
右側の大枝は 、以前治療したところから再発してしまい
病患部が枝を一周してしまっているので、切ることになりました。
「腐らん病患部を削り取りました」
チェーンソーの出番です。
「枝が大きいので、少しずつ切り進めていきます」
腐らん病を削り取った部分と、チェーンソーで切った切り口に薬を塗布。


「大枝を切りました」 「薬を塗布しました」
切り落とした大枝。
ここまでりんごの枝が成長するのに、どれだけの時間と手間をかけたでしょうか・・・。
“腐らん病”は、「早期発見・早期治療」に限ります!!!
「チッパーで粉砕しやすいように、適当な長さに切りました」