長野県飯田市西部、標高1,150mにある大平宿(おおだいらじゅく)へ行ってきました。
昭和45年(1970年)の住民集団移住以来、無住の地域 となりましたが、
江戸時代から明治時代にかけて建てられた民家が残されています。
民間有志によって保存・再生が続けられており、
「建物を使うことで保存する」ことから、廃村にもかかわらず
電気・水道が使え、宿泊できる古民家として、一般に開放されています。
現在の指定管理業務は、(株)南信州観光公社が行っているそうです。
「ここからは徒歩。車は道路の反対側に停めることができます。」
徒歩5分ぐらいで、一番奥の建物(藤屋)に到着。
「藤屋(左の建物)からの景観」
「藤屋内の様子」
別の建物ですが、“土壁(つちかべ)” です。
「身近な材料を使って作る“土壁”は、優れもの」
柱と柱、貫と貫の間に、竹を細かく格子状に編み付けて、そこに土を付けて
壁を作っていきます。
土壁にする粘土質の土は、水と藁(ワラ)を混ぜ合わせ、寝かせ置いてから塗ります。
寝かせ置くことで、混ぜ込んだ藁が醗酵して、藁の繊維質が土に絡まって粘りを増し、
割れにくくなるそうです。
「通気性」「調湿性能」「蓄熱性能」に優れ、耐火性能が高いという特長があります。
「心ばかりの募金をしました。」
廃村になりましたが、「建物を使うことで保存する」という在り方と
ここの雰囲気にとても興味が湧きました。
大平宿まで、全面舗装路ですが道は狭く、カーブがたくさん続くので
スピードは十分抑えて、安全運転でおでかけ下さい。