思い立ったが吉日!

~40歳過ぎから始める新規就農~

りんごの「高密植(こうみっしょく)栽培」に挑戦します!!

 

「りんごの樹」と聞いて思い浮かべるのは、どんな樹ですか。

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「私は “大きな樹にたくさんりんごがなっている”、こんなイメージでした」 

 

【りんご農家】を目指し、北海道から長野県へ移住し、農業法人に勤めながらりんご栽培の技術を学び、いろいろな栽培方法があることを知りました。

大きなりんごの樹を管理することは、思っていた以上に大変なことです。
樹をコンパクトにして、管理し易くことを目的とした「わい性化」する作用を持った台木を使ってりんごを育てる栽培方法があります(わい化栽培)

この「わい化栽培」にもいろいろあるのですが、樹間を60㎝~1m以下で植付けする【高密植栽培(こうみっしょくさいばい)】に挑戦します!

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「しっかり管理されていて、作業性がいい果樹園づくりを目指します!」

 

りんごの【高密植栽培】は、イタリアのチロル地方をはじめ、世界中で取り組まれている栽培方法です。

今まで学んできた栽培方法とは少し考え方が違い、勤めていた農業法人には【高密植栽培】の畑がなかったので、やり方を教わっていませんが、自分たちの将来を見据え、挑戦する価値は十分にあると思っています。

当初、「苗木づくり」から始める予定でしたが【高密植栽培】に使う「M9(エムキュー)台木の自根(じこん)」の幼木(3年生)を譲っていただけることになり、急いで畑の準備を始めました。

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「2020 / 03 / 21:幼木を迎えるため、管理機で耕します」

 

3日間で、3種類の幼木(シナノリップ・シナノドルチェ・秋映)の植え替え作業を行いました。

 【1日目:シナノリップ】※4通り目に植え付け

シナノリップは、長野県オリジナルの早生品種で2018(平成30)年に品種登録された新しいりんごです。

以前から興味があったので、苗木を作って育てようと考えていたところ、3年生の幼木を譲っていただけることになり、掘り起こしに行きました。

 

4通り目のトレリスに“80㎝の間隔”で支柱を立て、支柱とワイヤーを固定します。

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「2020 / 03 / 23:用意した支柱が短かった・・・」


支柱を立てた場所に穴を掘り、幼木を仮植えします。
この時、根元にたっぷりの水を与え、土寄せして仕上げていきます。

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「2020 / 03 / 23:要領がつかめず、時間がかかりましたがなんとか終了」

 

 

【2日目:シナノドルチェ】※10通り目に植え付け

数年前にIターンで松川町に移住して新規就農を始めた人が、地元へ帰ることになりました。

畑で育てていた「M9(エムキュー)台木自根(じこん)」の3年生の幼木を譲っていただくことになり、掘り起こしに行きました。

根元に生えた雑草が作業を阻み、掘り起こしに時間がかかりました。

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「2020 / 03 / 24:シナノドルチェと秋映が、約50本ずつ植えてあります」

 

10通り目のトレリスに“80㎝間隔”で支柱を立て、支柱とワイヤーを固定。
そして穴を掘ります。

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「2020 / 03 / 24:石がゴロゴロ。三又鍬をひとふりするたび、石に当たります」

 

幼木を仮り植えしながら根元に水をたくさん与えて、土寄せして仕上げます。
この日は、昨日より時間がかかってしまいました。

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「2020 / 03 / 24:仕上げた後に、もう一度水やりをしました」

 

 

【3日目:秋映】※11通り目に植え付け

掘り起こし作業も3日目になると、要領がつかめてきました。

昨日よりも早く掘り起こしが終わり、軽トラックへの積み込みも早くなりました。

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「2020 / 03 / 25:幼木の掘りおこしがすべて終わりました」

 

11通り目のトレリスに“80㎝間隔”で植付けします。

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「2020 / 03 / 25:昨日よりも1時間ぐらい早く、植え付け作業が終了」

 

3日間たっぷり時間をかけて、幼木の引っ越しは無事に終了しました。

あとは後日、枝を下垂誘引(かすいゆういん)します。

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「2020 / 03 / 25:左が “秋映” 、右が “シナノドルチェ” 」

 

「苗木づくり」から始めると、収穫できるまでに3年はかかります。

今回、思いがけず3年生の幼木を3種類(シナノリップ・シナノドルチェ・秋映)譲っていただくことができ、本当に感謝しております。

 

私たち夫婦は、40歳過ぎから農業を志しました。
1年8ヶ月の研修期間を終え、今年の1月から【りんご農家】としてスタートしました。

 

実際に、りんごを管理する作業をして思うことは、
「長く農業を続けるためにどうしたらいいか」ということ。

大きいりんごの樹の管理は、本当に大変です。
そして例外なく、年を重ねるごとに作業が大変になることは、目に見えています。

 

私たち夫婦は、長く農業を続けたいと思っています。

20年後・30年後を見据え、空いているトレリスを活用できる【高密植栽培】を導入して、作業効率が良く少ない面積で収穫量が上がり管理しやすい果樹園づくりを目指そうと考えました。

 

りんご栽培において【高密植栽培】は未経験ですが、わからないことを聞ける心強い方が近くにいるので、りんごの【高密植栽培】に挑戦します!!